幸食研究所 トピックス

幸食研究所からの提案

幸食のススメ② 『肉食の問題 中編』

●肉食の食品汚染問題について

多くの国では、犬などのペットに対しては虐待行為とみなされることが、家畜動物に対しては日常的に行われ、過酷な飼育環境で育てられています。そして、そのような家畜は病気になってもお構いなしで出荷されます。



多くの家畜の体内には劣悪な飼育環境により、大きなストレスや不衛生で病気になるような餌などにより奇形変化や腫瘍ができ、膿が溜まっているもは多く存在します。
こういった食肉は、表面をきれいに化学薬品で洗浄した後に販売されています。
普段食べている肉も、このような化膿した腫瘍がある肉が普通に流通しています。
しかし、腫瘍の部分を除去し、きれいに膿を洗浄して、漂白剤で消毒してから消費者に販売されているのです。
当然そういった肉を口にしているのですが、ハンバーガーやソーセージに使用される肉も同じです。しかも、それらに使われる肉は腫瘍や膿が残ったまま使われている可能性があります。

スーパーやお肉屋さん、または外食店に並ぶ前に、「どのような環境で飼育されているのか」を考え、どのような肉が販売されているか考える必要があります。




動画
生命の叫び 畜産産業の実態 1/2


生命の叫び 畜産産業の実態 2/2




【牛】

高カロリーの配合飼料を長期間与えて、かつ人為的にビタミンAを欠乏させて太らせます。
運動させないように狭い所で飼育し、繋がれて檻に入れられる牛もいます。草食なのにトウモロコシを与えています。(安価で高カロリーのため)

さらにこのトウモロコシは今世界中で問題になっている「遺伝子組み換え作物」がほとんどをシェアしてしまっています。これについては豚や鳥などの家畜も全てがそうです。
遺伝子組み換えの問題点はいろいろ挙げられますが、長期的な人間の健康への影響(特に不妊や断種の原因と言われている)、生態系への影響、環境への影響などが叫ばれています。
アメリカ産、中国産などを始めとした外国産はもちろんの事、日本は、世界一の遺伝子組み換え作物の輸入大国であり、日本の牛や豚、鶏などの家畜の餌用飼料のほぼ全数と言ってもよいぐらいが、既に遺伝子組み換え作物なのです。




・カナダの大学病院で、殺虫性成分を胎児や妊婦から検出
シェルブルック大学病院センターの産婦人科の医師たちの研究結果によると、
彼らは30人の妊娠女性と39人のまだ子どもを持っていない女性から血液のサンプルを調査した。
遺伝子組み換え経緯の有害物質が93%の妊娠女性の血液(30人のうち28人)から検出され、80%の女性(30人のうち24人)の臍帯血からも検出された。妊娠していない女性のケースは69%(39人のうち27人)。
 この毒素は遺伝子組み換えトウモロコシを飼料とした家畜の肉や牛乳、卵などを食べた結果と考えられる。
遺伝子組み換え関連の有害物質が妊娠した女性、胎児、妊娠していない女性の血の中に存在していることをこの調査は初めて明らかにしたものだ。


また、成人男性の精子が減少している問題は多くの方がご存知であるとは思いますが、この遺伝子組み換え作物及び食品は一代交配原理により雄しべが出来ず、種子が採取出来ないのです。
雄しべが出来ないF1種の作物は男性不妊の原因の大きな一つだとも言われています。

これらの報告は多数ありますが生物濃縮の原理(食物連鎖の過程で、より上位の生物種や個体群に、特定の物質が蓄積され、濃度を増すこと)を考えると、これら遺伝子組み換え作物で飼育された家畜達から微量にしろ多量にしろ人間に影響を与える事は想像に難しくありません。


また、BSEが流行した頃では、「肉骨粉」が飼料に混ぜられていたのが問題視されていました。
狭く、不衛生な飼育環境で、殺虫剤をまかれたり、病気になりやすい環境のため、大量に抗生物質を与えられます。

*肉骨粉とは*
全国から種類問わず動物の種類問わず死骸をかき集め、または牛・豚・鶏から食肉を除いたあとの屑肉、脳、脊髄、骨、内臓、血液を加熱処理の上、油脂を除いて乾燥、細かく砕いて粉末としたもの。豚・鶏の飼料、農作物の肥料、ペットフードの原料となる。安価で、蛋白質、カルシウム、リン酸質が豊富で高い栄養価を誇るため、BSEの問題が起こる前まではよく用いられていた。  ウィキペディアより




【豚】

日本の一般的な養豚場では、豚はコンクリートの床で、非常に狭いスペースで飼われています。ストレスにより仲間に噛みつき、尻尾を食いちぎる、などの異常行動が現れるため、無麻酔で尻尾の切断や歯の切断が行われています。
雄豚は無麻酔で去勢させられ、苦痛に泣き叫びます。
豚のおよそ68%、牛の80%に何らかの病変や炎症があるそうです。




【鶏】

一生、太陽の光を浴びることのない採卵鶏、ブロイラー(食肉用鶏)
床に何千羽もの鶏が過密状態で飼われており、羽を広げたり、自由に動き回ったりすることができません。
鶏は、普通平均84日で成長しますが、ブロイラーは45日で成長させられます。
その結果、90%の鶏は骨がもろく足に異常を来たしているという報告があります。
ストレスによるつつきあいを妨ぐために、熱い刃で敏感なくちばしの大部分を切り取られます。
産卵鳥として生まれた雄のひよこは、生きたままビニール袋に次々と入れられ、窒息死や圧死により死亡します。産卵量を増やすために、雌鳥に長期間絶食させて強制的に羽を抜け替わらせ(強制換羽)ます。
嘴を切り取ったり強制換羽させられた鶏は、当然体が弱り病気にかかりやすいため、大量の抗生物質が投与されます。
また羽の無い裸の「ヌードチキン」は有名ですが、首に毛が生えない品種のニワトリとブロイラーを交配させた品種改良であって遺伝子組み換えではないと言われていますが、疑念が残る調査結果となっていますし、寄生虫や蚊、皮膚病、日焼けにやられるのではないかとの意見もあります。






●成型肉の問題もあります。

大手チェーンの焼肉やステーキ、またはハンバーグなどで多くの食中毒が発生し、死亡者を出す事件もありました。
もちろんそれは調理方法や衛生管理上の問題でもありますが、食中毒などの直接的な反応だけでなく慢性的に蓄積する問題があります。

成型肉(せいけいにく)は、細かいくず肉や内臓肉を軟化剤で柔らかくして結着剤で固め、形状を整えた食肉(結着肉)です。
さらに牛肉の赤身に牛脂や食品添加物などを注射した、「インジェクション加工」と呼ばれる処理を施した牛肉もあります。
これらは安価な居酒屋やレストランでよく使われています。

結着肉は円柱などに成型して、切っていけば金太郎飴のように形も厚さも一律の肉が完成します。しかし、菌が付着しても一枚肉なら表面を焼けば問題ないが、結着肉は菌が内部に入り込み、加熱が不十分で内部の菌が死滅しなかった為に、先のような食中毒事件が多発しました。
これらは衛生管理上気をつけるというものではなく、その食品そのものに危険性があります。
それらをさらに予防するためには、殺菌剤などの消毒をより多く施すしかありません。

同時多発的に食中毒を引き起こした「成型肉」は業界から消え去ったと話題は沈静化されましたが、より化学物質を添加し、加工に工夫を凝らし広く使われています。

さらにインジェクション加工肉は、「ピックル液」を大量に注入することで、重量を何割増しにも水増しする事が出来ます。
それを応用したのがインジェクション加工肉です。

ピックル液は安いハムに大量の注射針で注入して水増しさせる”ゼリー液”のことです。

例えば、オーストラリア産の安い牛の赤身に、国産和牛の牛脂や乳化剤などを注入すると、まるで霜降り肉のようなサシの入った柔らかな肉となります。
よく「最近の外国産も味や質が良くなった」などと言われますが、安く国産和牛の霜降りのような肉は味わえません。

ピックル液の乳化剤に使用されている”リン酸塩”はそれ自体に毒性はありませんが、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を阻止することが分かっています。

リン酸塩を取り過ぎると、リンがカルシウムと結合し、水に溶けにくいリン酸カルシウムとなって腸に吸収されないまま排出されてしまいます。

これら僕達が普段よく口にする成型肉の実態は、もはや「肉」呼べる物ではなく、粗悪な油や添加物まみれなのです。


**ピックル液の器械の一例





写真引用サイト(編集用)http://gigazine.net/news/20100407_tsukacom_fabex2010/



*また加工食肉として有名なミートボールについてこのような話があります*

安部 司氏は食品添加物の神様とすらいわれたのに、なぜ、キッパリ足を洗ってしまったか?
実は、その大きなきっかけは、彼が添加物で開発したゼッタイの自信作ともいえる「ミートボール」にあります。

そのミートボールは、あるメーカーが安く大量に仕入れた「端肉」(牛の骨から削り取る、肉とはいえない部分。元の状態では、形はドロドロで、水っぽいし、味もなく、ミンチにもならないもので、現在は、ペットフードに利用されているもの)を使って、何か作れないか?と言う依頼により安部氏が開発したものです。

彼は、このどうしようもないシロモノに、卵を産まなくなったくたびれた鶏のミンチ肉を加え増量し、さらに「組織状大豆たんぱく」を加え、味付けは、「ビーフエキス」と「化学調味料」を大量に使用。さらに「ラード」「加工でんぷん」「結着剤」「乳化剤」「着色料」「保存料」「ph調整剤」「酸化防止剤」をうまく加えて、ミートボールを作ってしまいます。

コストを抑えるために、市販のソースやケチャップは使わず、「氷酢酸」を薄めて「カラメル」で黒く色をつけたものに「化学調味料」を加えてソースもどき」を作り、ケチャップも「着色料」「酸味料」「増粘多糖類」をうまく調合して、「ケチャップもどき」も作ります。

本来なら、産業廃棄物となるべきクズ肉を、彼が「魔法の粉」である添加物を大量に投入して、舌においしい「食品」に仕立て上げたわけです。

このミートボールは、スーパーでも売値が1パック100円弱。安い!あまりにお買い得な価格!
笑いが止まらないほどの大ヒット商品となり、そのメーカーは、この商品だけでビルが建ったと言われるほどだったそうです。
要するに、およそ30種類もの添加物を加えて作った「添加物のかたまり」の儲けでビルが建つほどだったわけです。

生産者の視点にたった、苦心の末での工夫の結果とも言えるこの「ミートボール」は、開発者の彼にとって誇りだったそうです。

ところがある日、猛烈サラリーマンであった安部氏は、せめての家族へのサービスとして3歳になる娘さんの誕生日には早々に帰宅して、めずらしく家族みんなで食卓を囲み、お祝いすることにしました。
食卓にはご馳走が並び、その中には、ミートボールの皿もあったようです。何気なく、それをひとつつまんで口に放り込んだとたん、彼の心は凍りつき、血の気が引いてしまいます。
なんと、そのミートボールは、彼が添加物を大量に使って開発した自信作のミートボールそのものだったのです。

安部氏は添加物のプロなので、食品にまじっている100種類ほどの添加物を、瞬時に舌で識別できます。

安部氏の奥さんによれば、有名な大手メーカーのものだから安全だと思って安心して買っており、ふだんから子どもたちが好きで取り合いになるくらいとのこと。
安部氏は、真っ青になって、あわてて、「これは食べちゃいかん!とミートボールの皿を両手で覆ってしまい、胸がつぶれるような思いをした」と言います。

廃棄物同然のクズ肉に大量の添加物を投入して作ったミートボールを、わが子が大よろこびで食べていたという現実。

「ポリリン酸ナトリウム」「グリセリン脂肪酸エステル」「リン酸カルシウム」「赤色2号」「赤色3号」「赤色102号」「ソルビン酸」「カラメル色素」などのあふれるような添加物を、自分の愛する子どもたちが平気で摂取していたという事実。
そのとき、安部氏は、いままで「生産者」と「販売者」の立場でしかものを見ていなかった自分のあさはかさを知り、自分の家族も、また「消費者」であった現実を思い知らされます。
とにかく、親として、自分が開発したこのミートボールは、自分の子どもたちにはゼッタイに食べてほしくないものであることを思い知った安部氏は、夜も眠れぬほど、悩み苦しみ自問自答したあげく、きっぱりと、添加物の会社をやめる決心をしたといいます。

へたをすると人を殺傷する軍事産業と同じで、人を殺傷して、懐を肥やす死の商人と同じように思えてきて、このままでは畳で死ねないと思いつめたそうです。



このように食肉は生産状況から加工品にまで、多くの問題があります。
国産の中には一部健全に育て汚染は限りなく排除されているモノもありますが、本当に一部です。
生産に手間隙がかかり、価格も高くなってしまうため、畜産農家さんも当然生産性を高めるようになってしまいます。



その他の環境やエコ問題として



●飢餓問題から


この地球上で、食糧が足りず飢餓状態にある人口は、約8億5千万人と言われています。
国連の2011年版「世界人口白書」によると、2011年10月31日に世界人口が70億人に到達したと推計されている。また、アメリカ国勢調査局の推計では70億人の到達が2012年3月12日頃とされている。
実に、8.8人に一人が餓えているという試算があります。
日本では実感しにくいこの現状ですが、例えば世界の人口を小学校の一クラス20人に置き換えれば、20人のうち4~5人は飢え死にしそうな状態と言うわけです。

爆発的な人口増加によって、人口は50年前の約25億人から、現在は約65億人まで増加しました。
人口統計は日本もそうですが、正確な把握が難しく、出生率の変化などによって変動も大きいため、国連の予測も断続的に修正されてきています。人口大国の中国やインドなど特に政策上正確な把握は出来ておらず、かなり前後するようです。そのような問題があるため、公式発表の人数も「約」とせざるを得ません。
1年に約6千万人が死亡し、約1億4千万人が産まれています。そして国連の予測によれば、2050年には96億人に増加する(中位予測)と予測されています。
水や土地などの地球の資源には限りがあるため、人口の増加予測が低くなるのか高くなるのかはさまざまな意見があります。また、社会が発展するにつれ、人口増加率は下がる傾向もあります。このように現状の人口率と予測値は推定の域をでません。
よって国連や国家指標の推計データを元にしています。

人類が肉食をやめれば、畜産で使われていた穀物分で途上国の飢餓を充分救えます。
実は、穀物は年間 19億トン生産されています。世界では毎年人口の2倍分の穀物が生産されているのです。
しかし、その6割は家畜の餌に回され、早く太らせるために、大量の穀物が与えられています。1人分の食用肉は、6人分の穀物を消費して生産されるとも言われています。
人が食べることのできる穀物を必要以上に家畜の餌とすることは、資源の乱費です。
牛肉1kgために穀物8kg、豚肉1kg作るために穀物4kg、鶏肉1kg作るために穀物2kgを消費しています。
このように先進国で乱費している穀物を、世界中で分け合えば、容易に飢えている人を救うことができるのです。

  



上の写真のような格差は、肉食をやめるだけで改善できるのです。


もう一つ問題点があります。
飢餓とは「食糧不足」によるものだけではありません。
では、原因はなにか。
それは食糧の配分の不公平によるところが大きいのです。食料の絶対的不足が原因ではなく、原因は人間であったり、社会システムであったり、不平等な文化にあるのです。

飢餓状態にある子供の80%は、余剰食糧を生産している国の子供たちのようです。輸出用(つまり日本などの先進食糧輸入国)の食糧(たとえば家畜など)を生産している隣で、飢えでものを食べることがままならないという状態で過ごさなくてはならない子供たちが大勢います。

つまり、食糧支援を行うだけでは、根本的な解決には全く繋がらないのです。

さらにこのような社会システムのひずみの犠牲者は、女性に偏っています。
インドでは、栄養不良の女児は、男児の4倍にもなります。また、発展途上国では25%の男性が貧血症にかかっているが、女性は45%にものぼります。
これは、文化的に男女差別が横行している結果と言えます。日本では男性のほうが労働時間が多いケースが多いのですが、多くの発展途上国では、女性の方が男性より労働時間が圧倒的に多いのです。女性が農作業・家庭の仕事をこなし、その上男性が先に食糧を手にするという文化である場合が多いのです。さらには女性は土地を所有する権利がなく、また学校にも行けず、識字率が下がります。
女性をターゲットに援助を行うことで、その子供の栄養状態も向上し、女児が就学できる機会も増加します。



●様々な環境問題

土地が穀物生産の代わりに家畜飼育に使われると、貴重な水や土壌が失われ、木々は家畜放牧、あるいは飼育小屋のために伐採されます。そしてきちんと処理されない動物の排泄物が河川を汚します。実際アメリカの科学者同盟(Union of Concerned Scientist)は、地球が直面している環境汚染問題の第2位に肉食を挙げています(1位は化石燃料車)。また下記の調査結果からも、肉食が環境に及ぼす害は明らかです。

経済的繁栄と共に、特に先進国の世界の人々は、年々多量の肉食と乳製品の消費が増えてきました。
畜産業の急速な成長は、このように気候変動、森林、野生動物にとっての最大の脅威となっており、さらに酸性雨から外来種の導入、砂漠化から海洋におけるデッドゾーンの創出、河川や飲料水の汚染から珊瑚礁破壊など、現在も最も深刻な環境問題の最大の元凶の一つになっていると言います。





「森林破壊」

現在、世界の熱帯雨林は、一秒間にサッカーコート2コート分づつ消失し、 一日でニューヨークより多くの熱帯雨林が消失しています。
このような事実は現在の日本では多くの人が知っており、森林破壊を嘆く人は多くなっています。しかし、この森林破壊が木材資源を得るためと農業を行う(焼き畑農業など)ためだけに起こっているわけではありません。 これは大きな誤解です。

森林を最も「効率よく」破壊しているのは、畜産業です。
実際、過去40年間で、南米の熱帯雨林の40%(1750万ヘクタール)が輸出用の牛肉を生産するために破壊されました。
熱帯雨林の将来的に見た経済価値をそれぞれ対比すると、
現在のまま保護した場合:木材として伐採:家畜の放牧に使用した場合
=(約) 46:7:1 という比になります。
将来的に見て、現在のまま保護をすれば、持続的・永続的に利用されますので、その経済価値は計り知れません。目の前の利益のみを追求し、伐採して放牧に使えば、一時的利益は得られてもその後その場所は経済価値を生み出さない地域になってしまうのです。





「二酸化炭素とメタンガスの排出問題」

人間に起因する二酸化炭素(CO2)の5分の1は、畜産業によるものとも言われています。
二酸化炭素の増加によるさまざまな問題の、大きな要因の一つが、日々食べている動物の肉であることに気が付いている人はどれほどいるでしょうか。

地球温暖化防止に必要なことは、節電だけではない。 どんなに節電をしても、肉を食べていては本末転倒です。肉を控えることでより効率よく、地球を守ることができるのです。


地球温暖化を促進する物質はCO2だけではありません。メタンガスは、強力な温室効果作用をもっています。メタンガス1トンは二酸化炭素23トン分の温室効果を持つと言われています。
そのメタンガス、年間排出量の16%が反芻動物のゲップによるものです。さらに5%が家畜の糞尿からです。
過去250年の間で、メタン濃度は150%増加しています。
大気中のメタン濃度は1.7~1.8ppmで、年々0.8~1.0の割合で増加しており、そのうちの21%が畜産業に由来している試算です。
牛は現在世界で13億頭いますが、牛1頭は年間約75kgのメタンを排出します。地球全体で、牛によるメタンガス発生数は一日150兆クォートにも及びます。





「水資源の汚染」

水が限りある資源であることを認識している人は少ないです。 多くの地域で井戸がかれ始め、湖が干上がりつつあります。
世界中で利用可能な水資源の50%は人間が独占し、残りの50%を他の動物たちが分け合って利用しているのが現状です。
500gの食用肉を生産するのに、5000リットルもの水が使われます。
家畜用の穀物生産や家畜を育てるのに使うお水です。屠殺以降の生産時のお水は含まれていません。
500g小麦生産に使われるお水は、たったの95リットルです。
それでいて、たんぱく質は1/10しかないのですから、1万倍効率の悪い食事が肉食です。

量の問題だけではなく、河川の水質汚濁、湖などの富栄養化による、も類の異常繁殖、地下水の硫酸塩などの問題もあります。糞尿を川に垂れ流すという事件がありましたが、畜産業に多量の糞尿はつき物です。
硫酸塩濃度の高い飲料水を飲むと、硫酸の還元で生じる亜硫酸とヘモグロビンが結合することで酸素欠乏となるメトヘモグロビン血症が起こりやすく(特に乳幼児期に多い)、死亡例もあります。
また将来的には日本でも糞尿によるアンモニア揮散と酸性雨による植生への影響も顕著化すると考えられています。




「生物多様性の喪失」

日本は飼料の90%をアメリカ合衆国から輸入しています。
飼料とは、小麦・とうもろこしなどが主原料ですが、思わず、金色に波打つ美しい小麦畑や、陽気なトウモロコシ畑を思い描いてしまうかもしれません。
でもそこって少し前は多様な生態系が広がっていた美しい草原だったのです。
牛が放牧されている姿を見ていると、広大で時がゆっくり流れて、のどかな雰囲気を味わえるかもしれません。しかし、牛が放牧されている地域というのは、実はかつてはレイヨウやバイソンなど野生動物が調和を保ってたくさん暮らしていた多様性豊かな土地だったのです。
そのような豊かな生物多様性を保っていた森や草地は破壊され、”単一栽培”地域となってしまっています。肉を食べるということは、そこで起きた大規模な生物と多様性の喪失を援護しているということとも言えます。
家畜の放牧地になった土地は、単一種(家畜)のみが存在する土地と変化します。

アメリカだけではなく、日本でも世界各地で、畜産業による生物多様性の喪失が今も進んでいるのです。





●最後に


僕たちが食べている動物肉の裏側にはこのような問題が表裏一体となっているのです。
逆に言えば、穀菜食という食事に切り替えればこれだけの環境負荷や人的被害を回避し、救える命がたくさんあるのです。

しかしこれら多くの畜産産業は経済至上主義により利益重視の利権産業化されています。

これらの問題も把握しているにも関わらず、メディアを使い、政治的ロビー活動により不都合な情報は隠され、アメリカでは特に畜産団体は大きな力と資本を持っています。

何気なく食べている肉ですが、それは人類にとっても地球環境環境にとっても、または他の生物にとっても一つも良い事はありません。

あるのは利権産業団体の金銭的メリットだけなのです。
その金銭的メリットのためだけに肉食は推進され、世界の食料システムは歪められているのです。

世界では今、週に一日は菜食にしょうという運動が広がっています。 ベルギーやドイツなど、一部の国では慣習から「木曜日を菜食日(ベジタリアン・サーズデー)」となり、全ての公共機関、学校において原則、ベジタリアン・メニューが出されています。
その他の国々、 イギリスをはじめヨーロッパ各国、北米、南米、豪州、アジアでは、ほとんどの国が 月曜日を「菜食日(肉なしの日)」に選んでいます。



ミートフリーマンデーとは、“週に一回家庭で、月曜日だけ肉類を食べないようにしよう”というもの。提唱者のミュージシャンであるポールマッカートニーは、「人々に、僕のようなベジタリアンになれと強制しているわけではないんだ。1週間に1回だけ、肉類を食べない日をつくるだけで、地球の環境問題緩和に貢献することができる。週1回車を使わないことより、はるかに簡単だろう?」と語っている。



今、欧米ではミートフリーマンデーやベジタリアンの推進や地位が向上している動きがあります。

肉食の環境問題を始め、その他深刻な問題に対し、こういったように少しずつでいいから一人一人が出来る実践をして行ければ、それはやがて大きなうねりとなります。

日本ではベジタリアンはいまだ宗教やオカルトの類から出ることは難しい状況ですし、染み付いた肉食と言う習慣を否定されるのは強いアレルギー反応があるようですが、古来から日本人は自然や他の動物と共生してきました。

本来であれば、日本から世界に穀菜食を推進し、広めて行ければいいのですが、このような動きを見せる世界各国に習い、自然環境保護の観点からも肉食については見直す必要があるようです。